雨樋が有ると無いとでは大違い!“縁の下”ならぬ“軒先のちから持ち”なのです。

雨樋が有ると無いとでは大違い!“縁の下”ならぬ“軒先のちから持ち”なのです。

屋根の端っこに付いている雨樋の存在は地味ですが、大きな役割を持っています。
雨樋が無いと、雨がそのまま屋根から地面に叩きつけ外壁や土台部分、玄関周りを汚すだけでなく、隣の家が近かった場合には、雨水がお隣の敷地に跳ねてしまいます。

また、軒先を歩く際に、雨水の跳ね返りや水たまりで歩きにくくなったり、地面の乾きが悪くなりカビやコケが生えやすくなったりします。

そして一番問題なのは、雨水が壁をつたってクラック(壁のヒビ)などから浸み込んで雨漏りの原因になったりすることです。

意外と汚れているって知っていましたか?樋の中に砂埃や枯葉、時にはコケなども

意外と汚れているって知っていましたか?樋の中に砂埃や枯葉、時にはコケなども

雨水を集めスムーズに排水へ流し、家を守るという思った以上に重要な役割を果たしている雨樋。
その雨樋は雨水が流れる場所なので汚れが溜まりそうにない、というイメージを持たれる方もあると思います。

でも実際には意外と汚れています
砂埃は確実に溜まっていますし、枯葉が詰まっていることもよくあることです。

家の周りの環境に影響されますが、砂埃が立ちやすいグランドや畑が有る屋根より高い位置に木が有る場合は汚れが溜まりやすい状況です。

汚れが溜まった状態では、雨水が流れず溢れてきてしまいます。
雨樋の本来の力を発揮できなくなるわけです。

ただ、屋根に付いているということで簡単には清掃することが出来ません。
1階はまだしも2階の屋根となると中々難しい作業となります。
転落の危険性も出てきます。

雨が降った時に、雨樋から雨水が溢れているのを発見したら、詰まりのサインの一つです。早めの点検が必要です。

経年劣化でヒビや変形、金具の破損などが起きることも。素材により耐用年数に差

経年劣化でヒビや変形、金具の破損などが起きることも。素材により耐用年数に差

雨樋の耐用年数は環境とその素材によって差がありますが、一般的に15年から25年くらいと言われています。

多く普及している塩ビ樹脂の雨樋の場合は、定期的に行う外壁塗装・屋根塗装の際に、雨樋も一緒に塗装することで更に耐用年数を伸ばすことも可能になると思います。

もちろん雨樋だけを塗装することもできますが、高所作業になるため足場が必要になるなど、コスト面を考えると雨樋単体でのメンテナンスはお勧めできません。
外壁塗装や屋根塗装などと一緒に行うことがほとんどです。

雨樋の素材によっては塗装できないものもありますので、専門知識のある業者に相談しながら進めるのが安心です。

雨樋の耐用年数は比較的長いですが、それを短くしてしまう原因の一つに悪天候があります。
「数十年に一度の大雪」や「大粒の雹が降った」などです。
悪天候により、軒樋が歪んでしまったり、割れてしまったり、金具が外れてしまったりします。

その際には至急補修が必要になりますが、加入されている火災保険によって保障される場合がありますので、万が一被害が発生してしまった際には加入している保険会社に確認されるといいと思います。

縁の下ならぬ軒先の力持ち・・・
そっと軒先に寄り添うように付いていて、実は大きな仕事をしています。
定期的な点検。
大切です。

雨樋の竪樋を止める金具を、でんでん と言います

ちなみに・・・
竪樋を外壁に固定する金具は、「竪樋金具」「つかみ金具」といいますが
「でんでん」ともいいます。

そんな名前の俳優さんがいたりしますが・・・

金具の「でんでん」は、でんでん太鼓に形が似ているからだとか・・・
業界用語は面白いものが結構あります。
また機会があれば・・・